アックスラーニングのカスタマーハラスメント対応研修コラム

令和7年3月11日、カスハラの義務化閣議決定!そして就活セクハラの防止も | アックスラーニング

令和7年3月11日、カスハラの義務化閣議決定!そして就活セクハラの防止も | アックスラーニング

2025年03月25日 15:31

令和7年3月11日、「労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案」が閣議決定されました。この改正法案によって「カスタマーハラスメント(カスハラ)の義務化」の他に「就活セクハラ」就職活動中の学生やインターン生が企業の担当者から受ける性的ハラスメントについても企業側が防止していくように義務付けられることとなりました。カスタマーハラスメント対応を企業の義務にしたり、カスタマーハラスメントを防止したりすることは当然のことと理解できますが、就活生に対してセクハラ等を働く人事や大学OB、面接官までもいるとは・・・。結局、自分の立場や優越的な地位を悪用し、他人を傷つける傾向が日本人にはあるのでしょうか?就活セクハラがある以上、カスタマーハラスメント(カスハラ)があっても不自然ではないなと思ってしまいますが、ここでは企業と人事担当者、面談担当者が留意すべき「就活セクハラ」について触れてみます。


目次

1.労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案の概要

2.就活セクハラの定義と内容

3.就活セクハラの主な問題点


🔙カスハラ専門コラムに戻る

1.労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案の概要

ハラスメント対策の強化【労働施策総合推進法、男女雇用機会】

①カスタマーハラスメントを防止するため、事業主に雇用管理上必要な措置を義務付け、国が指針を示すとともに、カスタマーハラスメントに起因する問題に関する国、事業主、労働者及び顧客等の責務を明確化する
②求職者等に対するセクシュアルハラスメントを防止するため、事業主に雇用管理上必要な措置を義務付け、国が指針を示すとともに、求職者等に対するセクシュアルハラスメントに起因する問題に関する国、事業主及び労働者の責務を明確化する
③職場におけるハラスメントをおこなってはならないことについて国民の規範意識を醸成するために、啓発活動を行う国の責務を定める

2025年4月以降から上記ハラスメント対策を強化していく流れになりますが、筆者の記憶では世界の中で一番SNS投稿で陰口を言っている国は日本だったと思います。匿名等の場合、陰湿で意地悪になっていきやすいのが日本人という事でしょうから、そもそもハラスメント気質があるのかもしれませんね。将来、カスタマーハラスメントやセクシャルハラスメントをしない人になるためには、抜本的に日本の家庭環境や文化風習自体も見直す必要もありそうな気がします。

2.就活セクハラの定義と内容

就活セクハラとは、就職活動中の学生など求職者に対して採用選考に関わる者が地位や立場を利用し、性的言動などをおこなうことで就活生の人格を傷つけ、不快感や恐怖感を与える行為を指します。また、就活生に不利益を与えたり強要、脅迫を迫るような行為もこれに該当します。

具体的には、以下の行為が挙げられます。
・「応募者は●●の方がいい」「彼氏・彼女はいるの?」など、就職活動に関係のない不適切な会話をする
・就職活動に有利・不利になることをほのめかし、性的関係や付き合いを強要する
・就活生の身体に触れる、不快な視線を送るなど、性的な言動を取る
・LINEを聞き出したり、プライベートな連絡先を執拗に聞いてくる
・メール等に性的な内容のメッセージを送信する
・食事やデートに誘い、断ると就職活動に不利な扱いをする
・性的思考に関する質問をする
・「結婚の予定」「子供を持つ意思」などプライベートに関わる質問をする。これについて、昔はキャリア形成のために質問をする人事もいたような気がしますが、今のご時世は質問すべきではない内容ということです。
・他にも容姿やスタイルについてコメントをしたり、「男のほうが使える」等と差別的な発言をしたりすることもNGです。

3.就活セクハラの主な問題点

不平等な環境: 就活生が公正で平等な条件の下で、安心して就職活動を行うことが難しくなる
精神的ストレス: 就活生がハラスメントの被害により心理的なストレスや不安を感じることがある
キャリアへの影響: 就活生がセクハラの経験によって、一部の業界や企業への就職を躊躇するなどキャリア形成に悪影響を及ぼす可能性がある

この様に就活セクハラは、学生が企業より立場が弱く、断ったり、訴えたりすることが難しく、また面接やOB訪問など、密室でおこなわれることが多く証拠を残すことが難しい状況を悪用している点が特徴と考えられ、就活生が就職活動に影響が出ることを恐れ、被害を相談できず泣き寝ねりしてしまうケースも考えられることから、相当に悪質なハラスメントと指摘できます。

就活セクハラは、就活生の人生を大きく左右する深刻な問題です。企業は、法令遵守だけでなく、人権を尊重し企業倫理の観点からも、就活セクハラ防止対策に積極的に取り組むことが求められます。そして、就活生へのセクハラ防止の取り組みにより、就活生が安心して企業に入れる環境を提供し、健全な就職活動を支援することが企業の発展につながるのではないでしょうか。


🔙カスハラ専門コラムに戻る

◆参考Webサイト◆
カスハラ専門コラム: https://www.ax-learning.jp/column/customer-harassment

カスハラ講演会ラインナップ: https://www.ax-learning.jp/lecture/customer-harassment

厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/

あかるい職場応援団: https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/


#カスタマーハラスメント対応策 #カスタマーハラスメント対応方針 #カスタマーハラスメント対策企業マニュアル #カスタマーハラスメント対応研修 #カスタマーハラスメント対策 #職場環境改善 #ハラスメント相談窓口 #従業員保護 #企業リスク管理 #クレーム対応 #クレーム対応研修 #苦情対応研修 #不当要求研修 #難クレーム対応研修 #異常クレーム対応研修

------------------------------------------------------------------------------

CS戦略、社員研修、サービス改善、カスハラ対策等はアックスラーニングへ
https://www.ax-learning.jp/