アックスラーニングのカスタマーハラスメント対応研修コラム

カスタマーハラスメント対応研修で利用したい「加害者アンケートのデータ」 | アックスラーニング

カスタマーハラスメント対応研修で利用したい「加害者アンケートのデータ」 | アックスラーニング

2025年03月25日 15:25

弁護士ドットコムは、2025年1月22日〜1月29日の間にカスハラの加害・被害の実態等について、弁護士ドットコムの一般会員を対象にアンケートを実施しました(有効回答数800人)。アンケート結果の中で、「カスハラの加害側になったことがある」という回答は全体の約1割にのぼる結果となり、「カスタマーハラスメント加害者」の心理や動機に迫る結果が得られました。カスタマーハラスメント対応やカスタマーハラスメント対応研修の際に、加害者心理を知っておくことは大変に有効であるため、本アンケートの内容について触れてみたいと思います。
弁護士ドットコムニュース


目次

1.カスタマーハラスメント加害者アンケートの要旨

2.カスハラ加害者の心理をカスタマーハラスメント対応研修で活かす


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1.カスタマーハラスメント加害者アンケートの要旨

まず初めに、加害者アンケートの結果の一部を抜粋しお示しします。カスタマーハラスメントをする加害者はどの様な思いでカスハラ行為に及んでいるのでしょうか?
❶行為の際、自身の言動がカスハラに当たる可能性があると認識していたか?
 「認識していた」28.4%
 「認識していなかった」71.6%

❷カスハラ加害の具体的な内容は?
 「暴言」55.6%
 「説教」25.9%
 「威嚇・脅迫」24.7%
 言葉による加害がカスハラ加害者の攻撃行動の上位となりました。
 「無理な要求」(17.3%)
 「長時間にわたる拘束」(13.6%)
 「SNSでの誹謗中傷」(8.6%)
 「金品の要求」(7.4%)
 「暴力行為」(7.4%)
 「土下座の強要」(4.9%)
 「性的な要求(セクハラ)」(2.5%)
 と、不当要求、過剰な要求と思われる行為等、カスハラ対応として警察へ通報等をしてもおかしくない、犯罪として事件化される可能性がある行為もありました。

❸カスハラの動機は?
 「正当な批判・論評だと思ったから」60.5%
 「怒りが収まらなかったから」45.7%
 「イライラする感情を発散させたかった」14.8%
 「攻撃して構わないと思った」4.9%
 「嫌がらせをしたかった」3.7%

「正当な批判・論評だと思ったから」と回答した49人のうち、「自身の言動がカスハラに当たる可能性があると認識していた」と回答したのは9人(18.4%)であったとのことで、ご自身の判断が正当だと思ている分、カスハラといった負の意識はあまり感じていないという結果でした。また、「攻撃して構わない」「嫌がらせをしたかった」は5%未満ではあったものの、カスタマーハラスメント対応で困難となる相手方は、こうした心理の持ち主でしょう。ということは、「暴言や説教等の言葉によって攻撃しよう・嫌がらせをしよう」という人に対してどの様に対処するか、この訓練がカスタマーハラスメント対応研修の中核にすべきと改めて考えられます。本アンケートによって、3~4%ではありますが攻撃の正当性や嫌がらせを意図している方がいることが確認できたことは有意義であると思います。

2.カスハラ加害者の心理をカスタマーハラスメント対応研修で活かす

上記のデータから、カスハラ加害者には「自分は特別な存在であり、優遇されるべき」という特権意識や、自分の感情や要求を最優先する自己中心的思考が根底にあると考えられます。企業や従業員に対するリスペクトの欠如は、社会全体の問題と言えるでしょう。では、そのようなカスハラ加害者にはどのように対応すればよいのでしょうか?アンケート結果をもとに対策の方向性を探ってみたいと思います。

・カスハラ認識者への対応方法
カスハラの多くは感情的な反応から発生し加害者自身もカスハラと認識している方も多く、心のどこかで「行き過ぎ」「やりすぎ」を認識しているのかもしれません。こうした「もしかしたら自分はカスハラしている?」と認識している方には、その行為の不当性、過剰性に気づかせ、正気に返らせるように怒りを鎮静化させる対応方法をカスタマーハラスメント対応研修で習得すると良いでしょう。

・カスハラや不当行為を意図的にしている方への対応方法
3~4%は自身の行為に一切の非は無くむしろ相手を攻撃したい、嫌がらせをしたいといった悪意を有しています。こうした方は共感性等は期待できないことから「法やルールによる対応を躊躇なくおこなう」ことがカスタマーハラスメント対応研修の成果としてのカスタマーハラスメント対応となるでしょう。

以上、カスタマーハラスメント対応研修では、これらの加害者の意識や実態を踏まえた具体的な予防策と対応方法の確立が重要となります。


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◆参考Webサイト◆
カスハラ専門コラム: https://www.ax-learning.jp/column/customer-harassment

カスハラ講演会ラインナップ: https://www.ax-learning.jp/lecture/customer-harassment

厚生労働省: https://www.mhlw.go.jp/

あかるい職場応援団: https://www.no-harassment.mhlw.go.jp/


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